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③快適に暮らす

屋根材の種類は多く、それぞれに特徴があって、雨風を防ぐ以外にも、さまざまな機能を持っています。

たとえば、断熱性や通気性に優れた屋根材は、部屋を涼しくし、夏の光熱費を下げてくれます。

これらは、防水シートや換気棟など、使用する副資材との組み合わせによって、より効果を高めることができます。


デザイン性においては、色の違いや形状、屋根材表面のざらつき感などで、家の雰囲気がガラリと変わります。

何十年も長持ちする耐久性の高い屋根材もあります。耐震性に優れた軽くて丈夫な屋根材もあります。


他にも、雪を屋根の上で止める屋根材や、部屋を明るくする屋根材などいろいろあります。

ここでは、快適さを追求し、住み心地の良い家を手に入れるための情報をお伝えします。

 


目次:快適に暮らすための3つのお役立ち情報

1.屋根材、副資材のさまざまな機能について
・1-1 安心、耐久性:耐震性、耐風性、耐火性
、耐候
・1-2 デザイン性 :形状、質感、カラーバリエーション
・1-3 断熱、通気性:夏を涼しく過ごし、光熱費も下げる
・1-4 健康性   :ダニやカビを繁殖させない
・1-5 その他の機能:遮音性、採光、雪止、経済性


2.屋根材性能早見表


3.屋根材いろいろ
・3-1 和瓦:三州産、石州産
・3-2 洋瓦:平板瓦、S型瓦

・3-3 ROOGA(軽量瓦)
・3-4 金属屋根(ガルバニウム鋼板):縦葺き、横葺き
・3-5 スレート(コロニアル、カラーベスト)
・3-6 太陽光パネル(屋根材一体型)


まとめ


 

1.屋根材、副資材のさまざまな機能について


屋根材や副資材には、それぞれに防水以外の優れた性能があります。

ここでは、それらの機能性についてお話しします。

1-1.安心、耐久性

1.耐震性

地震に対して、建物が耐えられるかどうかの安全性の度合のことです。

地震には軽い屋根材が良いとされていますが、それ以上に建物の強度や地盤の強度が重要になってきます。ですから、軽い屋根材にリフォームしたからといって、耐震対策が十分取られるわけではありません。

強度さえ確保されていれば、重い屋根材である瓦でも心配ありませんし、逆に重い屋根材の方が耐震性が強くなる場合もあります。


新築の場合、建てる前に耐震性の構造計算をします。屋根の重さに応じた最低限の耐震性が算出され、重い屋根材には太い柱を使い、軽い屋根材には細い柱を使うので、どんな重さの屋根材を使おうが、家の耐震性は数値上同じになります。

とはいえ、大地震が来るたび家の強度は落ちていきます。強度の落ちた屋根には軽い屋根材が適しています。

の耐震性に関しては、震度7の大地震にも耐えられる、瓦のガイドライン工法が2001年(平成13年)に制定されています。

また、近年では軽くて非常に丈夫なROOGA(軽量瓦)も出てきています。

強度の弱い建物には、スレートや金属(ガルバニウム鋼板等)、ROOGA、または屋根材一体型の太陽光など、軽い屋根材が良いですが、何よりもまず耐震補強をする方が先決です。

2.耐風性

強い風に対して、屋根材が耐えられるかどうかの度合いのことです。

最近の屋根材は、マニュアルに従って施工すれば、非常に高い耐風性を得られるものばかりなので問題ありませんが、例えば古い屋根の瓦などは、釘や銅線で止めていないものが多く、暴風雨などの強風で飛ぶこともあります。

他の屋根材においても同様に、しっかり固定できていなければ、飛んでしまいます。

3.耐火性

火の熱に対する燃えにくさの度合いです。

万が一、火災が発生しても、屋根に耐火性があれば、炎が広がるのを遅らせることができます。


瓦、ROOGA、スレート、金属ともに、優れた耐火性を誇っています。

中でも、瓦は建築基準法で「不燃材」に指定されています。

4.耐候性・耐熱性・耐摩耗性

日射や寒暖差による変色・変形・質量変化のしにくさのことです。

屋根は一年中、風雨や寒暖の差にさらされるなど、過酷な条件にあります。そういった中で、スレートや金属は、徐々に色ムラや色アセの変色が起きていくので、定期的に塗り替えの必要が出てきます。

金属は種類によって熱で伸び縮みし、その際に亀裂が入って雨漏りにつながる場合があります。

5.耐寒性・耐凍害性

寒さに対して、どれだけ低温に耐えられるか、被害を受けずに済むかの度合いのことです。

屋根材の凍害は、屋根材の吸水率に関わっています。

屋根材に吸収された水分は、内部で凍って膨張し、屋根材の亀裂や剥離につながります。

金属は全く吸水しませんから、凍害を受けることはありません。北海道などの豪雪地域で板金屋根が多いのは、凍害を避けるためです。

昔は凍害に弱かった瓦やスレートも、性能が向上し、凍害試験では優れた耐寒性能が立証されています。

6.耐塩害性・耐酸性

塩害は海岸近くの屋根で起こる現象で、海水の塩分が風に運ばれ、屋根に付着して起こります。屋根材内部の鉄分がサビて、屋根材が徐々に崩れていく現象です。

また、最近では、年々酸性雨の濃度が強くなっています。酸性雨の被害は日本海側に多く、中国の工業化による大気汚染が原因と言われています。

金属はサビやすいので塩害や酸性雨に弱いですが、近年主流になっているガルバニウム鋼板は防錆性が高く、サビにくいです。とはいえ金属である以上、全くサビないわけではありません。

瓦やスレートも、金属に比べて塩害を受けにくいですが、全く受けないわけではありません。

瓦は陶器なので、強い耐酸性を発揮します。

7.耐久性・メンテナンス性

屋根には、過酷な環境に耐えうる丈夫さが不可欠です。

耐久性が低いと、定期的なメンテナンスやリフォーム(葺き替え)が必要になります。

スレートは
安価ですが、その分、瓦や金属より耐久性が低いです。

スレートや金属は10年後、20年後に塗り替えが必要になります。

瓦の場合、瓦自体は100年以上持ちますが、瓦を固定している「しっくい」や野地が劣化していくので、それらの補修が必要になります。


金属は非常に薄いので軽量である反面、傷がつきやすいという側面もあります。

最近では、表面に天然石のチップを吹付けた「自然石粒仕上げ」という金属(ガルバニウム)も出てきており、傷つきにくく、色あせもしにくく、優れた耐久性があります。


スレートや金属は、屋根の下地である合板と屋根材との隙間がないため、下地が湿気て痛みやすく、合板を貼り替える必要も出てきます。

当社の独断で言うと、スレートが10~20年、ガルバニウム(金属)が20~30年、瓦が40~60年です。

1-2.デザイン性

家の見た目は、住む人の心に大きな影響を与えます。デザインが良ければ気分も良く、心も健康になります。

家のイメージは、主に屋根と外壁で決まります。屋根材は、外壁との調和がとれたものを選ぶことが重要です。


家の形は千差万別で、屋根だけとってみても、片流れ・切妻・寄棟・入母屋など、いろいろな形状の屋根があり、屋根材を取付けることで、その家独自の雰囲気が生み出されます。

瓦・スレート・金属は、どれもカラーバリエーションが豊富で、形状・質感などさまざまな種類があります。

ROOGA(軽量瓦)は2種類の形状と、6種類のカラーバリエーションから選べます。

屋根材一体型の太陽光については、太陽光自体はデザインが単調で、周辺の屋根材との組み合わせで雰囲気が変わります。

どの屋根材も、和風・洋風他、あらゆる雰囲気に対応でき、同じ洋風の仕上がりでも、屋根材の選び方次第で家の印象がまるで違ったものになり
ます。

モダンで落ち着いた外観にしたいなら黒・銀・灰・ブラウン系の色を、オシャレな洋風にしたいなら、明るい色を使うのが基本的な選び方となります。

瓦やスレートは、複数の色を混ぜて設置する「混ぜ葺き」も可能です。

1.瓦

瓦は質感や形状でさまざまな種類があります。

質感の違いでいうと、瓦は粘土を高温で焼いて作りますが、焼き方にもいろいろあって、うわ薬をかけて焼く「釉薬(ゆうやく)瓦」と、うわ薬なしで焼く「無釉瓦(いぶし瓦、素焼瓦、窯変瓦)」があります。

釉薬瓦はさまざまな釉薬の色によってカラーバリエーションが豊富にあります。

無釉瓦は焼き物らしい自然な風合いが特徴です。銀色の炭素膜で覆われたいぶし瓦は、寺や神社にも多く使われ、和風の住宅にも適しています。

他にも、粘土の生地をそのまま焼いた素焼(すやき)瓦や、焼き加減を調整して色ムラの濃淡を出した窯変(ようへん)瓦などあります。


形状においては、和型・S型などの曲線を有するものから、平板(F型)のように平らな形状のものもあり、他の屋根材と比べて重厚感があります。

純和風にするならば、伝統の曲線美を持つ和型の瓦以上にふさわしい屋根材はありません。

また、和型の中でも特にいぶし瓦は、日本らしい温かみと現代的な欧米スタイルを兼ねた、「和モダン」な家にも多く使用されています。

黒・銀・ブラウン系の平板(F型)は、シャープで重厚感のある落ち着いた仕上がりになります。

S型は、アンティックでオシャレな雰囲気を作ります。S型の瓦は素焼き瓦が人気です。例えば南国風にしたいなら、オレンジ系の明るい瓦にすると良いでしょう。

2.ROOGA(軽量瓦)

ROOGAは、無機材料の堅牢さと不燃性、樹脂材料の耐水性と造形性、繊維材料の粘り強さを融合した「Hybrid PIF(ハイブリッドピフ)」と呼ばれる特殊な素材で作られた瓦です。堅くて割れにくく、一般的な瓦の半分以下の軽さです。

ROOGAには、和風の「雅(みやび)」と、洋風の「鉄平(てっぺい)」と2種類の形状があります。

雅・鉄平それぞれ、落ち着いた色調の6種類の色から選べます。ROOGAは瓦一枚一枚の色を微妙に変化させており、柔らかく自然な風合いがかもし出されます。

雅は波形で、和風でありながらモダンで高級感があり、鉄平は自然石の素材感・重厚感を持ち合わせています。

ともに上品で洗練されたデザインが魅力です。

3.スレート(コロニアル、カラーベスト)

スレートは5㎜ほどの薄く平らな屋根材で、大きく分けて「化粧スレート」と「天然スレート」の2種類あります。

化粧スレートは、主原料にセメントと繊維材料を用いた屋根材です。施工は技術がいらず、重量も軽くて費用も安くてすみます。

「コロニアル」とか「カラーベスト」といった名前でも呼ばれます。

形や模様はいくつか種類があり、見た目は平らですっきりとしています。どんな雰囲気にも無難に合いますが、シンプル過ぎて物足りないと思われる人も中にはいます。

天然スレートは、天然石を板状に加工した屋根材です。重くて割れやすいですが、色あせしません。施工には高い技術が必要です。

高価なことから、国内ではろくに普及していませんが、艶のある自然の風合いが高級感を醸し出します。和風から洋風まで様々な雰囲気に対応できます。

4.ガルバニウム(金属屋根)

ガルバニウムは、鋼板をアルミニウム・シリコン・亜鉛などでコーティングして錆びにくくした素材です。

ドーム状の屋根など、極端にまがった屋根に設置できたりもします。

大きく分けて、「縦葺き」「横葺き」「瓦調葺き」とあります。

最近流行りの縦葺きは、デザインがシンプルで無機質な印象を与えます。

カラーバリエーションは豊富にありますが、傾向として、黒やシルバーなどのモノトーン色を使用している人が多いです。メタル調のスマートな雰囲気が生まれます。

屋根勾配(屋根面の傾斜具合)は、家の雰囲気を左右する要素の一つですが、縦葺きは、ほとんど勾配のない屋根にも設置可能です。

横葺きは平板瓦やスレートのような形状をしており、デザイン性に優れています。瓦やスレート同様に、傾斜がない屋根には設置できず、価格も瓦より若干高いです。

金属の表面に天然石のチップを吹付けた「ジンカリウム(自然石粒仕上げ)」の横葺きは、他の金属屋根にない自然な柔らかさがあります。


瓦の形状をした瓦調葺きは、一見、瓦と違いが分からないものもあり、京都の寺などにも使用されています。

1-3.断熱、遮熱、通気性

日本の風土は高温多湿で寒暖差に富んでいます。その上、昨今では、地球温暖化による気温上昇や、ゲリラ豪雨などの異常気象も増えつつあり、日々過酷な環境にさらされています。

そんな厳しい気候風土において、住まいの快適性は、暮らしに欠かせない重要な要素になっています。

暑さや寒さを軽減したり、結露を抑えたりなど、快適に暮らすためには、優れた断熱性・遮熱性・通気性が必要になります。

屋根は断熱・遮熱・通気に大きく関わっています。

屋根材は、太陽の熱を反射させたり(遮熱)、熱の出入りをさえぎったり(断熱)します。夏は外の暑さが室内に入ってこないように、冬は室内の熱が外に漏れないようにします。

遮熱・断熱・通気に特化した屋根材もあり、ルーフィング(防水シート)や換気棟などの副資材との組み合わせや、下地の構造自体を変えることで、より効果を高めることができます。


エアコンの温度を1度変えることで、10%の節電にもつながります。暑さ寒さを和らげることで、冷暖房の効率も良くなり、結露をより防げるので、家自体の耐久性も高まります。

最近では、高気密・高断熱の住宅が主流になっており、今後いっそう屋根材の性能は求められていくことでしょう。

以下、各屋根材や副資材、工法ごとの性能について述べていきます。

1.瓦

瓦は屋根材の中でも特に断熱性が高いです。その上、遮熱性においても優れた屋根材です。

うわ薬をかけて焼く「釉薬(ゆうやく)瓦」においては、釉薬の色によって屋根裏の温度が変わります。

黒、ブラウン、青、銀、緑、赤、黄、などなど、その他にもたくさんの色の釉薬があり、夏場、ブラウンや青は黒に比べて1℃、銀は黒に比べて2℃、緑は黒に比べて2.5~3℃、赤や黄は黒に比べて3~4℃屋根裏温度が低くなります。

また、瓦の中でも、さらに断熱・遮熱に特化した瓦もあり、通常の瓦の10度以上、屋根裏が涼しくなるものもあります。


通気性の面では、瓦の構造上、下地との間に隙間を作るので、結露が起こりにくいです。空気層を確保でき、湿気に強く、高温多湿の環境に対応できます。

2.スレート(コロニアル、カラーベスト)

スレートはいくらかの断熱性能を備えていますが、瓦と比べると劣っています。

遮熱スレートという、遮熱に特化したスレートもあり、夏場、通常のスレートの10度以上、屋根裏が涼しくなるものもあります。

通気性において難点があり、スレートは屋根材と下地との間の空気層が少なく、湿気が乾燥しづらいので、結露が起こりやすくなり、下地の合板も腐食しやすくなります。

通気性を確保するには、換気棟を取付けるといった対策もありますが、合板自体が湿気に弱いという性質もあり、換気棟だけでは症状を和らげる程度にしかならなかったりします。

3.ガルバニウム(金属)

ガルバニウムは金属なので気温の変化を受けやすく、夏は暑くて、冬は寒いです。

また、冬場はガルバニウムの表面温度が急激に下がるなどして、結露になりやすいです。

ガルバニウムには縦葺きと横葺
きの2通りありますが、縦葺きはスレート同様、下地との間に空気の層が少なく、結露がひどくなりやすいです。

結露により金属の裏面は腐食してサビます。下地の合板も腐食します。

ガルバニウム自体に断熱性能はないので、屋根裏に断熱材をほどこすなどの断熱対策が必要になります。ガルバニウムの中には、裏に断熱材を貼ったものもあります。


横葺きは下地との間に空気層ができるため、その分、熱が伝導しにくく、断熱性が向上します。

表面に天然石のチップを吹付けた「ジンカリウム(自然石粒仕上げ)」の横葺きは、表面の石粒が太陽の熱を反射します。

リフォームの場合などは、カバー工法(既存の屋根材の上に新たに屋根材を重ねて取付ける工法)にすることで、屋根材が2重になり、それによって断熱性を向上させることもできます。

4.太陽光パネル

太陽光パネルにも、遮熱・断熱効果があります。

屋根材の上にパネルを設置すると、屋根材の遮熱・断熱性能とプラスされて、ダブルで断熱・遮熱されます。

夏は直射日光を遮って、室温を4~5度下げ、冬は、パネルが室内の熱の放射や、外部からの冷却を抑制し、部屋が1~2度暖かくなります。

パネル設置後に、真夏の部屋の暑さが和らいだと言うお客さんの声は多く聞きます。

5.下葺き材ルーフィング(防水シート)

ルーフィングとは、屋根材の下に貼る防水シートのことで、屋根材から漏った雨水の侵入を食い止める2次防水の働きをします。

標準的な性能を持つアスファルトルーフィング、防水性・耐久性の高い改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)、さらに防水性の高い粘着ルーフィングなど、ルーフィングにはいろいろな種類があり、その中でも、断熱・遮熱に優れたルーフィングがあります。

遮熱ルーフィングは、一般のルーフィングに比べて、夏場の屋根裏温度が6~10℃下がります。

遮熱・透湿ルーフィングというものもあり、遮熱性に加え、屋根裏結露を防ぐための透湿性能も備わっています。

遮熱ルーフィングは、空気層の熱を跳ね返すものなので、空気層がないと遮熱性を発揮できません。

よって、スレートや金属縦葺きの屋根には、遮熱ルーフィングを使用しても効果がありません。

スレート屋根や金属縦葺き屋根の断熱・遮熱・通気対策については、この後の、「7.下地や屋根の断熱、遮熱、通気工法」で説明します。

6.換気棟

屋根に棟換気をほどこし、軒裏やケラバの下に換気口を設けることで、空気の流れる道ができ、夏は熱気を外に逃がして部屋の温度を下げ、冬は室内の温かい湿気を換気して、結露を和らげます。

種類にもよりますが、だいたい天井面積30㎡につき1個、換気棟が必要になります。

7.下地や屋根の断熱、遮熱、通気工法

下地や屋根の構造を変えることにより、断熱・遮熱・通気性を向上させる方法です。遮熱の屋根材や副資材を併用することで、より効果が高まります。

①リフォーム時の野地板2重貼り
古い屋根材を撤去した後、古い野地板(下地の板)を撤去することなく、その上に新しい野地板を貼ることで、遮熱・断熱性が上がります。

②カバー工法

カバー工法とは、古い屋根材を撤去せずに、その上に新しい屋根材を取付ける工法のことです。屋根材が2重になり、遮熱、断熱の性能が上がります。屋根が重くなるデメリットもあります。

③熱シャット工法
下地の野地板を2重にし、上下の野地板の間に空気の通り道を作って、熱気や湿気を排出する工法です。夏場の屋根裏温度が10℃前後下がります。

1-4.健康性

屋根は住む人の健康にも大きく影響を及ぼします。

雨漏りや結露が続くと、湿気でカビやダニが発生して、アトピーや呼吸疾患などの被害も起こります。

また、夏場など天井裏で熱気がこもることで、天井の板の中に含まれている化学物質が高温で発散され、室内に流れて健康被害を及ぼすといったケースもあります。

古い家だと天井にホコリが溜まっており、それがダニを増殖させる原因になります。ダニは高温多湿な環境を好むので、断熱・遮熱・通気性に乏しい場合は、さらに増殖を促してしまいます。

1-5.その他の機能

1.遮音性

屋根材によって、雨音が家の中に響いてしまう場合があります。

瓦は瓦自体の密度が高く、なおかつ下地との間に空気層があることで、高い遮音性があり、音も気になりません。

スレートは強い雨が降ると、少し音が響いてしまうことがあります。

ガルバリウムは金属なので遮音性はありませんが、ガルバリウムには断熱材を貼るケースがほとんどで、その断熱材が遮音の働きをします。

金属の中でも、天然石のチップを吹付けた「ジンカリウム(自然石粒仕上げ)」は、表面の石粒の凸凹で雨を拡散し、音を抑えます。

2.採光

屋根から自然光を取り入れ、家の中を明るくするために、屋根にトップライト(天窓)を取付ける方法があります。

しかし、トップライトは耐久性も低く、雨漏りの原因になりやすいデメリットがあります。

瓦屋根の場合、ガラス瓦という採光するための透明の瓦があります。

ガラス瓦は、太陽光線を透過しやすく、熱に強い強化ガラスで作られています。防水性も問題なく、屋根の美観を損なうことなく、採光できることが大きなメリットです。

作業工程としては、屋根の下地に穴をあけて強化プラスチックの透明の板を隙間なく貼り、その上にガラス瓦を取付けます。

ガラス瓦には、和型・平板(F型)・S型など、数種類の形があります。全ての形のガラス瓦があるわけではありません。

3.雪止

雪は固まると重くなり、それが屋根から勢いよく滑り落ちることで、人身事故や物損事故(車、カーポート、雨樋の破損)、近隣トラブルに発展します。

そういったトラブルに見舞われないためにも、屋根の雪が地面に落ちないよう、雪止め瓦や雪止め金具といった雪止めの措置をする必要があります。

最近は異常気象の影響で、今まで雪が積もらなかった地域でも積もるようにもなったことから、雪止めの重要性が増しています。


太陽光を設置していると、落雪しやすくなり、勢いが増します。太陽光にもパネルの端に雪止め金具を取付けられるものがあります。

雪止めのデメリットとして、
①雪が積もっている間、屋根が重くなる
②雪が積もっている間、屋根が冷えて室内と温度差ができ、結露の恐れが出てくる
③金属屋根に雪止め金具を設置する場合、金具がサビて、そのサビが屋根材に移ることもあります。

4.経済性

屋根材ごとに初期費用・メンテナンスのスパン・リフォーム費用の違いがあります。

例えば、屋根材の耐久性が低いと定期的なメンテナンスが必要だったり、葺き替え(リフォーム)の周期が早まったりします。

スレートは初期費用が安いですが、瓦やガルバリウムに比べて耐久性が低く、トータルコストが多くかかります。

また、
家計に及ぼす影響として、快適に、健康的に暮らせるかどうかが、経済性において重要な要素になってきま
す。

屋根材ごとの断熱性・遮熱性・通気性の違いによる光熱費のかかり方や、快適性の違いが心身へ及ぼす影響なども考慮すべきでしょう。

 



以上、屋根材や副資材のさまざまな機能性についてお伝えしました。

2.屋根材性能早見表

屋根材ごとの性能を比較した早見表をご覧ください。

屋根材ROOGAスレート(コロニアル、カラーベスト)金属屋根(ガルバニウム)太陽光パネル

断熱性・遮熱性

耐震性
耐候性・耐摩耗性×
耐凍害性×
耐塩害性
耐久性×
初期コスト×
トータルコスト×

3.屋根材いろいろ

ここでは、当社が実際使用している屋根材を当社目線で紹介します。

3-1.和瓦:三州産、石州産

当社では、和瓦は三州産(愛知県産)の和瓦と石州産(島根県産)の和瓦を主に取り扱っています。

三州産はベーシックな瓦です。石州産も大して違いはありませんが、瓦自体の吸水率が低く、耐久性が高いといった特徴があります。そのためわずかですが、コスト高になります。


和風建築のリフォームにおいて、なるべく安くしてほしいといった要望があった場合は三州産の瓦を提案しています。

3-2.洋瓦:平板瓦、S型瓦

洋瓦にはさまざまな種類がありますが、よく使っている瓦の中では、大まかに分けて、平たい平板瓦と和瓦以上に湾曲したS型瓦に分かれます。

平板瓦は平たい瓦でも、ところどころ凸凹している形のものと、まるでフラットのものとあります。いろんなメーカーが製造していますが、廃盤になる瓦も多いので、後々のメンテナンスのことも考えて、当社では有名メーカーのものを使っています。

新築の瓦屋根はほとんどがこの平板瓦です。施工が簡単なので、技術がさほどなくても葺くことができます。最近はフラット型が人気が高いです。平たく、雨水が瓦と瓦の継ぎ目にも流れるので、湾曲した瓦に比べると雨漏りには弱いです。遮熱性能に優れた瓦の中でも、さらに遮熱性に優れたものがあります。

S型瓦は瓦代が他の瓦と比べると高いですが、大きく湾曲しているので雨漏りしにくいです。明るい色が多く、異なる色の瓦2色から4色ほどを混ぜて葺いたり(混ぜ葺き)もよくします。

3-3.ROOGA(軽量瓦)

ROOGAは瓦の耐久性を持ちつつ、割れにくく、軽いといった特徴があります。ROOGAはKMEWというメーカーが製造しています。KMEWはクボタと松下電工(嚴:パナソニック)の住宅外装建材部門が統合して設立した会社です。

平板瓦に似た形の洋風な『鉄平』と、和瓦に似た形の和風な『雅』の2種類あります。

コストが高いのであまり出回ってはいませんが、とても高性能です。コストを気にせず、性能重視という場合はROOGAです。コスト以外まるで欠点がないようにも見えますが、一点、表面の色が剥げやすいところがあります。

3-4.金属屋根(ガルバニウム鋼板):縦葺き、横葺き

金属屋根は、住宅用ですと、縦葺きと横葺きに分かれます。縦葺きは立平葺きとも呼ばれます。最近新築の屋根は瓦が減って、8割がた金属屋根になりましたが、そのほぼ全てがこの立平葺きです。立平葺きにすることで、屋根の勾配も大して取る必要がなくなります。断熱性・遮音性が全くないので、断熱材を別に取り付けないと断熱性・遮音性が確保できません。

横葺きには裏面に断熱材が吹き付けてあるものと吹き付けていないものがあります。断熱材がある横葺きでも、瓦に比べると断熱性は低いです。軽くて丈夫で良いですが、瓦など他の屋根材と比べてコストが高いです。軽いので、スレート(コロニアル・カラーベスト)の屋根でカバー工法をするのに向いています。石粒が表面についたものもあり、非常に耐久性が高いです。

※カバー工法:アスベストを含んだ古いスレート屋根の改修工事で、スレート屋根材を撤去せずに、その上に重ねて葺く工法。そうすることで、アスベストの飛散を防止できる。

3-5.スレート(コロニアル、カラーベスト)

スレートはコロニアルとか、カラーベストとも呼ばれます。当社では工場の屋根によく使用されている大波スレートという屋根材と区別するため、カラーベストと呼んでいます。

カラーベストはROOGAと同じく、KMEWというメーカーが製造しています。

カラーベストは種類がいくつかあり、それぞれコストのかかり具合も違いますが、当社も含め、どこの業者も『コロニアルグラッサ』と『コロニアルクアッド』という安いものをほぼ使っています。とにかく安くするためにはこの屋根材を使っています。高いカラーベストにするくらいなら瓦か金属か他の屋根材を使用した方が良いでしょう。不陸(凹凸)のひどい屋根には設置できません。なので、古いゆがんだ屋根の場合、屋根地の不陸調整でコストがかかります。

コロニアルクアッドはコロニアルグラッサに比べて安いですが色落ちしやすいです。とはいえ、カラーベスト自体が耐久性が低い屋根材です。昔のカラーベストはアスベストが含まれていて、20年経っても雨漏りがないといった家も多く、そこそこ丈夫でしたが、アスベストを使わなくなった今のカラーベストは耐久性が落ちています。

遮熱グラッサというカラーベストは、太陽の熱を反射し、屋根裏温度の上昇を抑制します。設置前と比べて暑さが激減したというお客さんの声もありました。

3-6.太陽光パネル(屋根材一体型)

屋根材一体型とは、太陽光パネルを屋根材の上に設置するのでなく、屋根材として使う場合になります。パネルが太陽光を反射するので遮熱性は高くなります。

まだ歴史が浅く、各メーカーによってパネルを屋根に据え付けるための架台も異なり、当然架台の善し悪しがあるでしょうから何とも言えませんが、太陽光パネルだけで言うと、最近の太陽光パネルは寿命も長く、40年以上持つと言われています。

初期コストは多くかかりますが、光熱費を削減できるのでコスト回収ができ、収益にもなります。



以上、いろいろな屋根材についてお伝えしました。

まとめ


一口に屋根材選びといっても、屋根材ごとのメリット・デメリットがありますので、住んでいる地域の気候条件だったり、リフォームなら建物の条件だったり、もちろん見た目もありますし、総合的に判断しましょう。

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